Love my bouncer

楓零軒さんの小説「メメントモリ」についての考察・感想を書きます。

メメントモリの愛を語りたい

ブログなんて10年ぶり?とまでいませんが、

筆まめでない自分が、どうしてもこのことだけは書き残しておきたいと思いブログに書き残しておくこととしたことです。

作品の宣伝、というよりは備忘録および読んだ人と感想を共有したくて書いてます。

(なにせ某携帯小説投稿サイトがいつまで保守してくれるか、あまり信頼してないもので...このブログですら10年後存在してるかどうか、、) 

 

メメントモリ」とは

タイトルにもある「メメントモリ」とは、2010年に魔法のiらんど内に投稿された小説作品。

 

https://maho.jp/works/16743963567757574036

 

著者は楓零軒さん。本編はⅠからⅣまで続く長編作品となっている。

コアなファンが多い楓零軒さんの作品の中でも、「四獣」、「STL」と並び、

熱狂的に好きなファンが何度も読み返している人気の作品であるように感じる。

女子高生、イケメン、恋愛という携帯小説に必要不可欠な要素はあるものの、

その内容は携帯小説として無料で配布するにはもったいない程本格的である。

ストーリーについてはかいつまんで話せるほど一筋縄ではない。上手に説明できないので、読んでからまた戻ってきてくれ。

 

作品との出会い

自分が中~高校生の頃が携帯小説の全盛期であった。

恋空・赤い糸が実写化された頃、どの女子もそれぞれにお気に入りの作品の更新を楽しみにしていた頃。

どんなワードで検索したかは忘れたが、ワード検索によって出会ったのが、楓零軒さんの「本日は最狂の日なり」だった。

その作品を読了した後に、今までの作品にも興味が湧き、出会ったのが「メメントモリ」である。ちなみに、そのタイトルのワードは、Mr.Children履修済みの自分にとっては聞きなじみのある言葉であった。

 

衝撃だった。

メメントモリの世界観、登場人物の言葉、あらゆるものが10代の自分に響き、

その世界観を追求した。

実際にいたらこんな人だろうか、そういう人は本当にいるのだろうか、

どんな場所なんだろう、モデルの場所もあるのだろうか。いろいろと調べ、影響されまくっていた。「罪と罰」に手を出したまである。

 

ただ、趣味の多かった自分は他の者からも影響を受け、ミーハーになったり、懐古趣味になったり、モテたり干されたりして、大人になっていった。

そして今年に入ってから、再度読み直した。きっかけは忘れた。

昔読んだときと話は変わっていないのに、こんなにも自分の感じ方がちがうとは。

大人になってしまったんだな、と少し悲しくなった。(昔の自分の理解力低かったんだな、とも思った)

 

 

作品の魅力

(こういう話を書くのが苦手で。何をいっても薄くなってしまう。。)

  • 登場人物の魅力

 容姿やスペックは他の携帯小説でも充実しているもんですが。一人一人の人物の深みがある。ツバキが主人公の短編もありますが、どの視点で作品を作ってもいいくらい、 それぞれの人物が魅力的。ありきたりな少女漫画や甘甘作品にあるような、主人公を引き立てるためだけにいるようなかわいそうな人物がいない。モブがモブでない。

 今後たっぷり言及していくつもりだが、ケーゴが本当に魅力的。

 当たり前っちゃ当たり前だが、ミヤコの視点で書かれているからか、ミヤビの表現が少ないのが逆に想像させて面白い。(ミヤビ風の服とか昔考えてた)

  • 描写と比喩

 月の海とシーラカンス、夜と羊など、比喩や表現がいちいち秀逸。一貫したモチーフ  が登場するのも作品の雰囲気として素敵。作品の中では、夢と現実を行き来することがあるが、やはり表現や描写によってメリハリがあるため、読んでいて混乱してしまうことはあまりない。

  • ストーリーに矛盾がない

 厳密な時系列(〇年前、とか)が出てくるわけではないが、ちゃんと辻褄が合う。読み直すとより一層合点がいく。理解力の問題かもしれないが。

 そんな都合のいいことある?ってことはちゃんと意味があったりする。偶然と必然が    

旨いことできてる。

 ツバキとミヤビの時系列だけあまり理解できてないので、今度時間軸を書いて考えた     

 い。

 

 

長くなりそうなので今回はここまで。